マーケティング・オペレーションで遭遇する3つの山場とその乗り越えかた

皆さんは「三枚のお札」という昔話を聞いたことがあるだろうか。山姥に食われるかもしれないという目先の危機を乗り越えるため、主人公である小僧が自分に襲いかかる困難への切り札として小僧が1枚、2枚とお札を出し、3枚目でようやく回避するという話だ。(話の地方で内容に少しばらつきがありお札は順に便所で代返、川を出す、海を出すということにする。)この記事ではこれを寓話として捉え、デジタルマーケティングで次々と現れる困難を「3枚のお札」と対比させつつ、打つべき対策がそれぞれ何であるのかを明らかにしていく。

 

第一の札

取りこぼし:客は勝手に検索し調べている

マーケティングと営業が重なりはじめた

マーケティングプロセスの一部が「営業」と重なってきている。

ガートナーによると、営業との初回面談を控えた顧客の6割以上は、既に買うものを決めているという。デジタル化の進行で顧客はデジタルコンテンツに強い影響を受け、判断すらを行うようになってきている。企業は今後ますますデジタル上で顧客に判断を促すに十分な情報を提示すべき時代になっていく。資料はこのような近い将来像を示唆している。

重要な営業チャンスを取りこぼし、しかも気づかないという「失態」

あなたが商談中の顧客がいたと。この顧客が競合他社のコンテンツをどのくらい閲覧してるかは知ることができない。 しかし競合に顧客が流れてしまった「失態」の数を知るには、テクノロジーによってある程度計測可能なのだ。他社はどんな情報を提供してくれるだろうか。今すぐ競合他社のサイトを自社サイトと「くまなく見比べ」て欲しい。


あなたの会社の営業は、このままでいいのだろうか。

「我が社はマーケティングは関係ない」と思っているようであれば、もしかしたら方向性を誤ってしまうかもしれない。 >>Step-E 対応アプローチの成功・失敗例:勘違いしやすい「取りこぼし(遷移の例、離脱防止の例)」の定義(遷移だけではなく、解約防止などもそう。)

 

なぜ、取りこぼしてしまうのか

ステージのいかなる時点での取りこぼしもないよう、MAを上手に活用すべし

集客後に送客できない、解約の兆候を掴みきれない、迷っている客に追加情報を与えきれないなど様々な失態はなぜ起きるのか。それは単に行動情報を把握できていないからだ。

顧客が能動的に行動するようになったいま、顧客の行動を知りそれに適切なアプローチを施すといった、顧客とのコミュニケーションをおろそかにできなくなってきている。「取りこぼす」要因は、デジタル上での顧客とのコミュニケーションの欠如で起きている。これは言い過ぎではない。しかもそれに気づかないという「失態」はどうしても避けたいもの。

 

第一のお札:MAを導入しCRMとデータ統合して「見つける」

取りこぼしの事実と「地点」(遷移率・離脱率)がわかる

MAなどデジタルマーケティングツールを導入し、営業・マーケティングステージの全ステージに亘って取りこぼしをくまなく見つけられるようになった。しかしこの時点で抽出されるデータ、つまり第一のお札が出せる行動は「どのステージ」で「誰」がこぼれているかというファクトデータを提示するだけ。

これらを受けて「分析・対策」しなければ不十分なのだ。では得られたデータをどのように活用するべきだろうか。

 

取りこぼしを見つけたら「コミュニケーション」の改善に手をつける

データ取得目的から改善目的へ。求められる視点転換

MAを導入し、取りこぼしを見つける体制ができたら、次に問題となる「取りこぼし量」を減らすための顧客アプローチ手法に工夫を施そう。お客様があなたの商品を購入しなければならない理由はどこにも無い。だからデジタル上のアプローチ方法を改善しないと、いつまでも取りこぼしたままだ。
視点を転換し、いち早く行動に移そう。

第二の札

一筋縄ではいかない、ユーザーの行動デザイン

コンテンツを作り、ユーザーの行動をデザインする

顧客とのコミュニケーションの改善、つまり中身を作つだけでなく、改善しなければならないことがわかった。どのように進めていこう。そのためには「ユーザーの行動をデザインする」ことが肝要だ。「最適なチャネル」に「適切なコンテンツ」を配置する。これら複数のコンテンツに「誰が」アクセスしたか観測できる「センサー」をつけるのがマーケティングオートメーションであることは既に知っている。

お客様や営業、そしてその商品の開発者に聞く

チャネルコンテンツを作るヒントは誰が持っているのか?インタビューし、聞き出さなければならない。ヒントを持っているのは営業、開発者、顧客自身だ。

  • ・営業:対お客様アプローチの達人だから
  • ・開発者:ターゲットのかゆいところを知り尽くしているから
  • ・顧客:ユーザーそのものだから

マーケティング機能をインハウス化する

ユーザーの行動をデザインする為に業務の一部をインハウス化(内製化)したほうが良い。特に「アプローチの模索と指令」を司る部分を自社内に持てば、担当部門からストーリーを訊き出すことができる。このようにしてこのコンテンツ(図)を作っていく。

第三の札

MOM:三たび起きる「困った状況」

敵は社内にいる

見えない敵は社内にいた。それは部門間のカベだ。
あなたはマーケティングアプローチをいまよりもっと改善する目的で作業を始めるが、開始後間もなく、大変困った事態に遭遇する。お客様の見えない心を動かすためのコンテンツ改善にもう一つの見えない敵がいるのだ。社内の協力が不可欠であるにもかかわらず、部門間の理解を得るのが困難なのだ。理由は2つ。

  1. 1番目:部門にとってベネフィットがはっきりしないので:営業など他部門の協力が得られない
  2. 2番目:予算の使い道を説明できないので:経営層の理解・協力が得られない

お客様の獲得に向けて行うべき行動は「善」にもかかわらず、見えない敵が社内に存在している。顧客の見えない心を解きあかすより、こっちの方が厄介だ。
もはや組織レベルで考え直さなければならないだろう。もしもあなたの組織体制が必要な業務にマッチしていないのであれば。

三番目の切り札:MOMというカードを切る

未来の日常業務となるようにやる

MOMで最初に取り組むこと。それは理想とするオペレーションフローを想定することだ。その上で、足元の作業を開始し実際に業務をこなしながら「未来の日常業務」に近づけていく。「近い将来、このオペレーションの進化形が「通常の業務フロー」になる」日が来ることを信じて。

活動基準(Activity Based )原価計算(Costing)を取り入れる

私たちの経験上強くお薦めするのが「活動基準の原価計算」によるオペレーションマネジメントの実施だ。作業者による入力が必要となるが、後述するように、マーケティングオペレーションの管理上多大なベネフィットをもたらす。特に、(1)「予算がこれである」理由付け(2)動いてくれる「チーム」構築、そして(3)滞りないスケジュール進行のために。これらはあらゆるプロジェクトにとって必要な3要素だ。

スキルセットをベースとしたリソース・マネジメントの実施

Skillset Management: 順次ブレークダウンしていこう。ます、業務に必要となるタスクチャートを設計し、スキルセットを充当していく。定期的に社内外のリソース(ヒト)とスキルの対照表を見比べながら、インハウス化のために強化したいスキルの育成計画を練ることができる。

予算制度から採算制度への転換

Activity Based Investment Calc: (以降は、各組織の「実現したい姿」に依ります。組織のレベル参照)m−ケティング・オペレーション・マネジメントに活動基準原価計算:ABC( Activity Based Costing )を応用することで、作業アクティビティを調整すると、損益評価が変わるようにする。マーケティングコストに「資産」としての論理性を持たせていく。これによって予算制度からの脱却と採算制度への転換を図っていくことが可能となる。

エピローグ

「最初から海を出せばいいのに」
「三枚のお札」を読んだあなたはもしかしてそう言うかもしれない。
しかし人間の機微に触れたことのある人であれば誰もが「人間は決して論理的に行動できる動物ではない」 という事実に、とっくに気づいているだろう。
マーケティングオペレーションマネジメントを知る旅も同じだ。
デジタルマーケティングにおける「困難」を現場で体験したことのある人のためのフレームワークであるといえる。
もしかしたら、この順番に困ってくれ他人にしか理解されないのかもしれない。

「3枚のお札」のように、次々と現れる困難を克服していく旅に出よう。

 

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