マーケティング・オペレーション・マネジメント: 顧客の行動をデザインするオペレーション設計とそれをマネジメントするとは

慣れと伸び代—-。
あなたは1万時間の壁についてご存知だろうか。

プロフェッショナルの仕事といわれるもののほとんどは累積1万時間を超えた段階から熟練域に達するという。
ところで「普通の人でも自動車を一万時間運転するけれど?」とも考えられるのではないだろうか。 自転車でもクルマの運転でも運転に優に1万時間以上を費やしているひとは日本には何数千万人もいる。 なぜ彼らはF1ドライバーではないのか。
答えはシンプルだ。 彼らは運転に「慣れている」だけであり、F1レーサーとしての伸び代を引き出す「努力」をしているわけではないからだ。
MOM(マーケティングオペレーションマネジメント)は、言わば「F1レーサー」になるためのオペレーション設計だ。あなたのマーケティング資産が効果を出すために、できる限りの「伸び代」を伸ばしていこう。

 

デジタルマーケティング導入企業のオペレーションが危うい

人は易きに流れやすい

デジタルマーケティングを始めた企業のオペレーションが危うい。

オペレーションマネジメントによって精密に制作されるマーケティング資産は、時に営業を助け、時に共同で顧客を獲得してくれる、販売活動にとって極めて有効な存在だ。この資産が有効に機能するかどうかは、オペレーションのプロセス設計に大きく依存する事は、既に知っている。

あなたの組織は果たして「PDCAを回し、資産を改善する努力」を続けるオペレーション設計のもとで動いているだろうか。 それとも「一応MAを使ってます」と言うにとどまる作業レベルを惰性で続けているのか。

オペレーションプロセスをしっかりと設計しなければ、マーケティング資産を作るための作業は易きに流れる。

そのオペレーションは「だらけているのか」「緊張感があるのか」、あなたの組織のオペレーションの進め方によって結果に大きな開きが生じてしまう。では同じ1万時間を使うとして、それをどのように使えばよいのだろうか。

中長期の戦い方

チャレンジすべき事が常にある

いま少し上へ。

マーケティング資産づくりは、中長期をどう戦うかという問題に正面から取り組まなければならない。

そのために欠かせないのが「目標設定」と進捗が確認可能なデータの「メジャー(測定)」だ。

PDCAは「微修正」または「ご破算+新規設定」の連続であり、決して毎日同じことをする作業の繰り返しではない。

このためメンバーのうち、一人でも「作業感」「やらされ感」を持っていては、あまり良い改善成果は得られない。

組織は、常に「少し上」の成果を目指し、チャレンジすることによってはじめて「伸び代」を伸ばすことが可能になる。マーケティングオペレーションは、そんな性格を有しているからこそ「マネージド・オペレーション」であることが重要なのだ。

「中期目標レベル」を決める

ここで問題が生じる。
そもそも「伸び代を増やすオペレーション」とは何なのだろう。伸び代を求めるからには「理想」つまり今の組織が対応可能な「理想のオペレーション・モデル」を設定する必要があることに気づくだろう。

わかりやすい例として「初心者がトライアスロンに挑戦する」で説明しよう。

トライアスロン未経験者でもしっかりとしたトレイニング・メニューをこなせば、オリンピックディスタンスをおよそ半年で十分完走できる状態に到達すると言われている。

この際、1ヶ月目までにこなすメニューで目標として掲げるクリアすべき大体のタイムがある。これを「伸び代」と呼んでも良いだろう。3ヶ月目、6ヶ月目も同様だ。このように、「中期の目標状態」をあらかじめ設定しないと、だらけてしまうのは人間の性である。

こうやってまずは「なりたい「理想のオペレーション」」を設定し実践を始めることで、「伸び代を」伸ばしていく事が可能になる。以下に記した図は、理想のオペレーションを「レベル」分けして分類したものだ。

[[[>>図:オペレーションの組織ランク:Operation Capability の例]]]]]

何を測定(メジャー)するか決めて測定をはじめよう

さて、目標を設定したら次に重要になるのはメジャー(測定)することだ。何を測定データとして取るか考えていこう。というのも、測定データが積み上がれば、今度は分析が可能になる。

そして分析ができれば、オペレーションの改善具合がわかるからだ。オペレーション設計が正しいのかどうか、「伸び代」へのチャレンジを行って動いているかどうかも含めて確かめることができよう。 「何を測定するのか。」それについて以下に記そう。

「オペレーション」を測定(メジャー)する

MOMでは作業プロセスを「設計+可視化+測定」する

目的はあくまでも「取りこぼしをなくす」こと

この記事

transitmarketing.jp
404 Not Found
http://transitmarketing.jp/news/2018/04/san-mai-no-ofuda/

でお伝えしたことを復習しよう。この記事では「1の策、2の策、3の策」があった。 それは下記の順になる。

  • 第1の切り札=MA導入すればよい:
    「営業・マーケティングのどこかのステージ」において発生する「顧客の取りこぼし」を発見するためにMA+CRMを統合的運用すれば発見できる(名刺の取りこぼし、デジタル上の行動の取りこぼしetc..)
  • 2の切り札=シナリオ・コンテンツつくればよい:
    データは発見できた。誰が何をしているのかもわかった。次に生じるのが「それで?具体的なアプローチは?」という課題。この役目をデジタルコンテンツに担わせるべく、コンテンツやエンゲージメントを高めるシナリオを作り、MAに格納する必要がある。
  • 3の切り札=MOMでつくればよい:
    さらに、これらのコンテンツを良質化する必要が生じる。そのために、改善プロセスをまわす足元の作業は誰がやるのか(「誰がいつ、どうやってやるの?社内見渡しても誰もいないけど」)という課題が発生する。そこで「作業そのものをマネジメント」することで、改善プロセスを測定しながら組織的に中期的にアプローチの質向上を狙う。

以上、1−3の順で起きる課題の連鎖を解決するため「三枚のお札」の「3の切り札」=「MOM:マーケティングオペレーションマネジメント」を導入していることを忘れてはいけない。(3枚めの「海」を出すのは、逃げても逃げても山姥が追いかけてくるからだ)

「作業プロセス」を設計+可視化+測定する理由

作業プロセスをしっかりと「設計+可視化+測定」するMOM:マーケティングオペレーションマネジメントをなぜやるべきなのか。

それは、データを測定(メジャー)すると、デジタルマーケティングを導入した企業が中期的に感じるぼんやりとした不安すなわち

  • (1)「マーケティングへのお金の使い道が判然としない」:ROIはどのように測定すべきか
  • (2)「社内が協力的ではない」:営業の協力が必要なのに・・協力してくれない
  • (3)「人が少ないので「できない」と思ってしまう」:ピンの集客とは違って短期的な成果が出にくい

これら典型的な悩み事が徐々に霧が晴れるように解決していくことができるからだ。

測定の手段:活動基準原価計算(ABC)の活用

活動基準原価計算(ABC)とは

活動基準原価計算(ABC)とは英語のActivity Based Costing の略で、なんらかの活動を基準とした原価計算のことを指す。ここでは「オペレーション活動」を基準とし業務を測定(メジャー)する手段としてこのデータを応用している。
マーケティングオペレーションにかかるスキル別の活動データは、収集し組織全体の能力を計測するためにある。個人の評価をするために個人の作業時間を測定するのではない。

では「ABC」をMOM: マーケティング・オペレーション・マネジメントの側面から見てみよう。

MOMを進める際にはタスクチャートを描いて作業が行われていく。
ここでのABCの役割は、これらタスクごとの処理時間を計測し、管理会計上の原価計算を行っていくもの。では原価計算ができると何が便利なのだろうか。それは「いまの組織にスキル補充がどれくらい必要なのか」を判断できるからなのだ。次に解説する。

測定結果を改善に役立てる

1、スキルセットで輪切りにしてリソースマネジメントする

「スキル補充」がMOMの重要なポイントである理由から考えよう。

それはデジタルマーケティングのオペレーション作業が、営業・マーケティングの全ステージにわたるため、制作の優先順位が目まぐるしく変わるケースが多いことと無関係ではない。
制作優先度が目まぐるしく変わるマーケティングオペレーションにおいて、マネージャーはピヴォット的に立ち回る能力を要求される。しかし一方で、組織に帰属するリソースは限られていることが多いのだ。

つまり「オペレーションマネジメントのマネジャーに何が要求されるか」という観点で考えると、
社内外のリソースに容易にアクセスできなければならないし、彼らにきちんとディレクションをできる能力が必要になる。
そこで自社メンバーができることが何かを「スキルベース」で把握し、社内外のスキルと比較してリソースを機動的に調達する必要がでてくる。

これが、理想的なオペレーションマネジメントのためにはスキルベースの把握が必要な理由だ。

2、チームを作り、チームP/Lを公開して共通の目標を定める

データを測定(メジャー)することで、どのスキルどのタスクにどれだけの時間をかけたか、どのチームにどれだけのオペレーションコストをかけたか、等のデータが集まってくる。

また、様々な管理会計要素を盛り込むことで、チーム別のP/Lやスキルセットの社内外の関連図など次回に控えているオペレーション設計に必要な資料が次々に完成していく。

データ測定(メジャー)を行うことで、マーケティング資産を形作るための社内外の「チーム」別のP/Lを共有することができる。ここまでくれば、メンバー間に連帯感を生み、互いの協力を得る為の基礎が出来上がるのだ。

3、管理会計からマーケティング予算の妥当性を探る

このようにABCを有効に活用すれば、機動的で複数のマーケティングチームを複数個まわしたり、編成・解散を繰り返したとしても、これまで表面化しにくかった「マーケティング資産を制作する為の」社内のコスト(もちろん社外のコストも)が明らかになる。

これらコスト、または利益の「積み上げ」はどんな意味を持つのだろうか。

MOMではマーケティング資産を作り上げる為のすべてのコストの一部、または利益の積み上げを管理会計上の資産として計上するすることができる。こうすれば妥当性あるマーケティング予算の枠組みを完成させていくことが可能だ。

おわりに

以上から、オペレーション・データを測定しそして、「オペレーション改善」を繰り返すことでマーケティング資産が改善するばかりでなく、

  • (1)「マーケティングへのお金の使い道が判然としない」
  • (2)「社内が協力的ではない」
  • (3)「人が少ないので「できない」と思ってしまう」

といった漠然とした不安感を同時に解消する為にMOMがあるのだ。

マーケターは実に様々な仕事を抱えている。それらの仕事の中から特定のデジタルマーケティングにかかる作業のみを測定し、その集積データをアレンジして役立てていく。そんな存在になるべきがMOMなのである。

 

私たちのROMI-XはABCを活用してマーケティングオペレーションを可視化、ROMIの予測精度を高めます。

費用対効果(英:ROMI Return on Marketing Investment )の測定によって、組織のマーケティング対応力は飛躍的に向上します。

創造性の高い施策を作るには適切なチームビルディングが必要です。わたしたちのROMI-XのDEMOを見に来ませんか?マーケティングされる体験で確かめる、ROMIを計測するための制御されたオペレーションは、「ROMI-Xデモ」を通じてご案内します。どんなオペレーションのフレームワークでチーム構成、コンテンツを作り込んでいるのかを確認することができます。みなさまのROMIに対する理解を深める機会として、ぜひお試しください。無料です。