「働き方 TECH」と「HR TECH」の違いとは? 「経営陣と現場の双方の困りごとを同時に解決するサービス」でありたい。

TRANSIT
・そもそも「○○TECH」とは?
・働き方TECH は「働き手」「経営層」の双方にメリットをもたらすテック・サービス
・本テックサービスの中身は、「ROIC」を道具として使い、経営マネジメント層の課題も現場の問題も解決するもの

今日は「働き方TECH」について、このテックサービスは「何が求められているのか」を、フィンテック(FIN TECH)やHR テック( HR TECH) のサービスと比較をしながら考察します。

 

働き方TECH

そもそも○○TECHとは

「○○TECH」という単語をよく聞くようになりました。そもそも、この「○○TECH」とは何なのでしょうか。

「○○TECH」とは: IT(テクノロジー)を活用して既存業務の効率化を図るサービス

たとえば「人事×IT」は「HR TECH」、「金融×IT」は「FINTECH」という風に。 この意味で「働き方 TECH」はIT(テクノロジー)の力で働き方改革を目指すサービスです。


「HR TECH」 と「働き方 TECH」の違いは?

それでは「HR TECH」 と「働き方 TECH」の違いは何でしょうか。
これを整理するために、まず「HR TECH」や 「FIN-TECH」などの既存のTECHサービスについて考えましょう。これらテクノロジーは一体「誰に」「何を」提供しているのでしょうか。

テック企業は「テクノロジーの力で人事部や経理部といった担当者の悩み事を解決するサービス」を提供していることがわかっています。

 

「誰」の悩みを解決するTECHか

このようにターゲット(誰が困っているか?)を絞り込んで、その人たちの仕事を助ける。それが「○○TECH」と呼ばれるサービスです。

具体的に考えてみましょう。「HR TECH」は、例えば面談者と担当部署の面談日時・場所調整の仕事、人事データの可視化による人事部の仕事などを効率化し、それによって人事部の担当者の忙しさ(悩み)を解決しています。

また「FIN-TECH」は経理部の担当者の仕訳入力の手間を大幅に減らすものとしてそれらのサービスが提供されています。


このような理解から「働き方 TECH」とはどういうものなのでしょうか。

ここで、担当者は「誰」だという問題が発生します。「働き方を改革する担当者」は人事部など特定の部署ではなく「経営全体で解決すべき課題」として捉えられています。つまり「働き方」が改善したかどうかについて、現場(各事業部のさらに個々人)の困りごとを解決し、結果として経営マネジメント層の困難「も」解決するもの。これが働き方TECHサービスなのです。

 

働き方TECH は「経営」と「現場」の悩みを同時に解決するもの

これらのことから「働き方 TECH」とは、「経営マネジメント層」に役立つ、または困りごとを解決するテクノロジー・サービスでありつつ「現場の個々人」にも有効なテクノロジー・サービスということになります。

「サービスとしての働き方TECH」は現場の個々人の働き方がどのように改善されたかを可視化すると同時に、経営マネジメント層の困りごとも解決に導くサービスなのです。


悩み:経営マネジメント層

必要なもの:情報

経営マネジメント層の悩みの一つに、現場の情報が不足し「決定」ができないことが挙げられます。経営マネジメント層の仕事は「決めること」ですから、情報が致命的に不足すると何も決めることができなくなります。

例えば、既存事業の売上が伸びず、見直しを迫られている。現場からは「既存商品をリニューアルして再出発すべきだ」との声が上がっているが、市場調査をしてみたところ「既存商品は廃止し、今までとは違った切り口の新商品を出すべきだ」との示唆が得られた。このように、「現場の意見」と「市場調査の結果」、どちらをとるべきか判断する材料がない。などがそれにあたります。

遥か戦国の時代から、決定のために不可欠なのは、信頼に足る情報でした。経営の仕事は「決める」ことにあります。決めるとは、各事業部から提示された案件を「進めるのか」「撤退するのか」「変更するのか」という決定です。ここで重要なのは、「決定」のためには「十分な情報」が必要だということなのです。

どんな情報:ROIC

他方、経営マネジメント層は、いくつか存在している経営管理指標の中から必要なKPI(追いかけていくべき指標)を定めています。

これら指標の中で有力とされている指標が”ROIC”です。ROICは資本市場から調達した資金を元にした資本を社内の業務に適切配分しているかを確認する指標です。(ROICについてはこちら)ROICはまた、「株主資本の投下量」と「業務の善し悪し」の結果の「利益」の二つのファクターによって変動することがわかっています。

ROIC経営において経営層は各部門の「利益への寄与度」によって「業務の良し悪し」を評価します。ところが、現場で実際に行われているのは「利益への寄与度が明確でない細かい業務(タスク)」です。「利益への寄与度が明確でない細かい業務(タスク)」が無数に積み重なり、結果として「業務の良し悪し」が決まっているのです。

従っってこのままでは常に利益に変動が出るまで業務の良し悪しを判断できず、経営層の決断が後手後手に回ってしまいます。


そこで「働き方 TECH」ではITの力で、タスクの進捗・遅延データ(業務データ)を取得し、この問題を解決します。

業務データを取得すればタスクが予定通り進捗できていればプラスの、遅延していればマイナスの影響が出ているとわかるのです。その結果として、「業務の良し悪し」をタスク粒度から判定できるようになり、業務の可視化が可能になります。


ROICが経営層にもたらすメリット

さらに、業務データからROICを割り出すことは比較的容易にできます。

このようにして現場のタスクベースの業務データからROICを可視化することによって、企業における中期経営計画の策定や、現況(進行状況)可視化のほか、上場企業であれば四半期ごとに必要となるIR活動における説明能力が向上していくのです。